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非国益主義:国幸とか国福とか

「国益」という言葉がどうもよくわからない。
というか、多分私はこの言葉が嫌いなんだろう。

例えば、「国幸」とか「国福」だったら納得するのに。


国民がそろって皆「幸せ」だと思っているのだとしたら、
さぞかし良い国なのだろうと思う。

モノが溢れている「福」についても、
「笑う門には福来る」というから、国民が皆笑っている
国だったとしたら、まあ良い国なのだろう。


ただ「益」と言われると・・・、
どうも私にはこの漢字が「利益」の「益」にしか見えない。

そうすると、
「その国益って、ドルで計測するんですかね、円で計測するんですかね?」
とかいう、えらくシニカルな考えを抱いてしまうのだ。


*

ようするに「お金」というものがあんまり好きになれないんですな、私は。

以前、そんな話をしたら先輩がニヤニヤ笑って
「じゃあ、嫌いなら僕が貰ってあげるから、お金頂戴」と言った。
・・・一休さんのとんち話みたいです。

そんな風に「お金が好きになれない」などと青臭いこというと、
「腹をすかしたことの無いお坊ちゃまの言う世迷い事だ」と
世の中に怒られてしまうわけですな。

私自身もそう言われると確かになあ、とは思う。
外車に乗るほど裕福な家庭に育ってはいないが、金銭面で腹を空かせた記憶は無い。ハングリー精神が欠如しているのかなあ、と思わないでもない。

でもまあ、「お金で物事計るのはイヤ」という意見に目くじら立てて怒る人に限って、すげえ無駄な金の使い方している気はするんですけどね。
お馬さんに投資するとか、キラキラ光るものを体中に付けたがるとか、練習する時間も無いのにゴルフ会員権だけ購入するとかさ。

味も分からんで「高い」シャンパン飲みたがる奴は、私は嫌いだ。
理解した味のために高い金を払う人ならば、共感できるのだが。


*

そんなヘソ曲がりの私としては、
「幸」と「福」と「益」の順序関係が気になる。

あまりにも古臭くてつまらない正論ですが、
・「幸」になるために「福」があって、
・「福」を手に入れるために「益」を必要とする。
それが正当な順序だろうと思う。


どっかのカードのCMを例に取ると

・家族との記憶(幸) → そのための品物(福) → お金(益)

という「プライスレス」を頂点にした順序が成立している。正論レベルでは。

・・・・という、そのはずなんですが
「買えるものはXXカードで」という台詞を最後に置くことで、
カードで借金しさえすれば
お金 → そのための品物 → 家族との記憶
が成立するかのような因果関係の錯覚を与えることが出来る。
・・・広告ってホントすごいっすね。

まあ、イマイチ青臭くて古臭い主張ですけどね。昨今ではこういう理屈も「先立つものが無ければ」という意見によく打ち負けるし。


*

「人生に必要なのは勇気と想像力とほんの少しのお金」というチャップリンの名台詞があります。

少しのお金。

まあ、そのへん人にもよるんでしょうが、私の幸福は、こと金銭面に限って言えば、かなりコストパフォーマンスがいい。100円ショップで鉛筆とコピー用紙買ってくれば、一日中ダラダラと絵を描いて遊んでますからねえ。

PhotoshopやPainterなんかのPC周りは高くついたな。でもまあ、何年も使いまわしているので元は取っているか。

あとはマンガ代か。これは結構馬鹿にならんのです。ですが、まあ車などの趣味に比べれば安いもんかなあ、と思います。

現実問題、今の自分自身が金遣いが荒くないかというと、独身サラリーマンとなった最近は学生の頃より相当荒くなっている気がする。でも、それに比例して幸福になっているかというと、別に比例はしてない。相変わらず、幸福の基本は上に挙げた部分。

そういう基本ベースがお安い人間からすると、「幸」を「益」で計ることには疑問がわいてくる。

例えば、

私の脳ミソにも人並み以上に「男の子細胞」が入ってますんで、ポルシェ911のメカニズムとか大好きなわけです。(注:運転はできません)
だから、ポルシェという「福」は欲しい。運転できないのに。

でも、スラムダンク全31巻とポルシェ911、どっちが私の人生に「幸」をもたらすかというと、私の場合に限って言えば圧倒的に前者が勝利。
(注:ポルシェ911は入手したことが無いので、脳内シミュレーションによる推定)

では、
スラムダンク全31巻という「福」と、
ポルシェ911という「福」を「益」で比べると、どうなるか?
スラムダンク定価410円×31=12710円。
ポルシェ911下取り価格200〜400万円http://k111.fc2web.com/


つまり
ポルシェ貰って、売り払って、スラムダンクを買えば、おつりが来るじゃねえか。だからポルシェの方が偉い。
・・・というわけですな。

これが「数値化できる益」が万能に見えてしまう理由であって、落とし穴かと。


*

「益」は客観的に数値化できて、交換可能。
「幸」は僕の人生そのもので、交換不可能。


例えば、僕が絵を描くときの幸福感は他人と交換するのは不可能だけれど、出来上がった結果は「益」として「世の中で交換する単位」で計られてしまう。


これはもちろん「絵を金に変えるのは不潔ゥ!」とか、そういう潔癖お嬢さん的な話をしているわけではないです。2ちゃんねるとかで時々そういう意見も目にしますが。
自分の行動が何らかの手法で「他者」によって計られることがなければ、世界の中で自分を切磋琢磨する気力は、なかなか沸いてこない。そのための手段として「金銭=益」というシステムは、なかなか良く出来ている。

私は、バキちっくに言うと
「それによって強くなると思うのであれば、やるべきだ」
というバーリ・テュード主義。

でも、結果だけを指標にしてしまうと危険な面もある、というお話。


*

「絶対無敵チルドレン」(椎名高志著)というマンガの二巻で
「先はまだ長いんですもの
 結果のためだけに仕事は続けられませんわ
 仕事から何かを貰うことも大切ですよ。」

と言う台詞がさらっと入っている。
椎名センセイも職人型なんだよなあ、とつくづく思いました。

この台詞、物語の流れからすると必然性はそれほど無い。
この台詞の必然性は、おそらく椎名センセイの心の中にあるのです。
アンチ結果主義というか、なんというか。
これを言うためにこの話を描いているんだと、そんな気概さえ見える。


このことは、私自身もしばしば思う。

金「も」欲しいが、それだけではない。
読者「も」多いほうがいいが、それだけでもない。
良いマンガ「も」書きたいが、それだけでもない。

それ「だけ」が目的ならば、途中経過など無駄でしかないのです。


この「途中経過」は「削減」すべきもの、という中間作業不要論は
「とにかく結果を出せ」という議論の中で時々生まれてくる。

もちろん、削減した方がいいものもある。
一人でマンガを描いていると、絶対背景の使い回しとかしますし。
スクリーントーン使ったり、写真を加工したり、というのも
絵を書く途中経過の削減です。
いつぞやのトレス問題もまた然り。

それによって、生み出すものが増えたり、新しいものが生み出せたりもする。
そういう「質的な変化」の効果はとりあえずおいておきます。
そういう削減論は大抵「量的な変化」を目的として正当化される。

ここで言いたいのは、
「削減したもの」と「削減していないもの」は別のものです。ということ。
一見したところ「益」としての結果が同じように見えたとしても、違う。
少なくとも「作る側の人間にとっては」違う。

何が違うのかというと、モノを作っている人間は、
・作りながら学習しているし、
・作っていること自体が人生だから。

絵を描いたことのある人なら知っていると思いますが、鉛筆やペンを紙の上で走らせている指先の感覚と摩擦音それ自体が、実はお絵かき屋の「幸」そのものだったりすることも多いんですな。もちろん、スクリーントーンも写真の加工についても、作業それ自体が、それぞれの幸福を生む。

当然、絵描きだけじゃなく、本の編集も、データの整理も、店頭に並べる作業も、次の本の戦略を考える作業も、作業それ自体にそれぞれの「幸」がある。
学者なら知ることと考えること自体の「幸」、営業職なら人と出会い交わることの「幸」。挙げていったらキリが無いが。

よく言われる「アマチュア」という言葉は「ama(愛)+ture(技術)」という語源から来ているという。
アマチュアリズム。まあ、そういうことなんでしょう。

大抵の場合、技術を愛した人間には、その場で「金の神」から報酬が無くとも、「技術の神」からはなんらかの報酬がある。
それには当然「上手くなる」という分かりやすい結果もあるんですが、重要なのはそれだけではなくて、その前にある「ささやかな何か」。

結局のところ、その「結果の前にあるささやかな何か」のことを、私たちは「人生」と呼んでるんじゃねえかと思うわけです。

ただ、そういう「ささやかな何か」はあまりにもささやかであるために、「結果」と「その益」というものに追い立てられると、簡単に見えなくなってしまう。

それこそが「幸」だったと気が付くのは、全てが終わって記憶に収められた後だったりする。だから、結果だけを求めて中間の全てをすっぽかすと、そういった人生の記憶が残らない。
RPGゲームを自動操作でクリアするようなもの。

この「幸」については、交換不可能なので他人にわかりやすく見せることはなかなかできない。・・・ただまあ良くも悪くも、それが「人生」というものでして。


*

結果の「益」だけを気にしすぎると、周囲をやたら気にして、自分より結果を出している人が疎ましくなってくることもある。

「良い嫉妬」と「悪い嫉妬」があるとか言う人がいます。
幸福な人を見て、自分もそうなろうと努力するならば良い嫉妬。
幸福な人を見て、自分の不幸に引きずり落とそうとするなら悪い嫉妬。
・・・過程じゃなくて結果だけを見るようになると後者になりがちというか。

たしかに他人に向かってわめき散らすと一時的にハイになるんです。
でも、アドレナリンが引いてしまえば、不快感だけが残る。

他人を呪えば、「幸」は消える。
他人と殴り合えば、「福」は消えることが多い。
「益」はどうだかよく知らん。これは確保できるのかもね。

私自身は、世界ってのはそういうものだと思って生きてきた。
というか両親にそう教えられたというべきか。
悪い方に引っ張り合ってもつまらないのだから、良くなる方に引き合おうと。
「益」を奪い合うのもつまらないから、どうせ努力するなら「幸」と「福」のパイを大きくする方向に。


*


「個人」については、私はそんなことを思う。
では「国」についてはどうなのか?

「国益」という言葉が、時々何かを置き忘れていく気がする。


*

いくらいくらの経済効果が見込まれるから戦争しましょうかとか、そういうドライな計算と判断は今の某国とかやりかねないし、昔の日本でもよくやっていた。結局のところ、太平洋戦争は石油利権の争いだったしね。

「はい、勝ちました。経済効果は○○円。
 戦死者で頭割りすると、あなたの息子さんの戦死の経済効果は○○円です。
 おめでとうございます。」※

そういうのは、どうもいやだ。


*

今の経済戦争は、そこまで酷くはないのでしょうが、
それでも「益」に目を奪われて、中間が抜け始めているような気はする。

ワールドビジネスサテライトあたりのビジネス系ニュースが、
今の「コンテンツ産業」は「ビジネスとして幾らの産業」と話す時、
「俺が読んだスラムダンクは、12710円としてカウントされているのか?」
と、不安にならないでもない。
やっぱりあれだけ盛大に感動した人間は10冊ずつ買うべきなんだろうか?
「愛情による大人買い」は文化として定着させるべきかもしれませんな。

もちろんWBSが悪いわけではない。ただ経済上の結果だけを見て逆算すると、人生がつまらんことになりかねない、ということ。
いずれにせよ、あの感動を生み出した井上センセイは、金銭面においても億万長寿になるべきだと、私の記憶も激しく賛同している。優れた結果をたたき出した人間は、そういう報酬もあるべきだ。

でも「幾ら売れたこと」が名作の指標だといわれると、なんか不満。
だって、俺の感動を株の売買なんかと同単位で比べられたくねえもんよ。

健全な経済の周りには、等身大の人間の生態系があるべきだ、と、あまりにも当たり前の理屈を、橋本センセイが「乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない」などで言っていたのをこの前読んだ。
Mエンデもまたしかり。当たり前だが重要な教訓なんでしょう。

経済は、「たくさんある手段の一つ」であって「唯一の目的」ではない。


*

「益」が「福」と「幸」を正当に計ろうとする努力を忘れたら、ただの記号でポーカーチップだ。外れた歯車の超高速回転。人はそれをバブルという。

「益」と「幸」は簡単に乖離しうるし、大抵の場合は乖離している。そういうもんだと割り切っておいたほうが多分賢明だろう。

「幸」が本当はどこにあるのかを、「味わう舌」と「生み出す手」に訪ね続けなければ、頭の中の妄想が暴走してわかりやすく記号化された結果だけを追い求めるようになる・・・という気がする。

経済という数字ゲームは、我々を熱狂させる優れた「報酬システム 兼 エンターテインメント」だとは私も思うのですが、スカウターの数字が跳ね上がっていたとしても、読者が醒めたらおしまいだ。
「益」をコントロールすることで、「福」を増やし、「幸」を生む。
その辺のさじ加減は、ぜひ偉い方々に忘れないでいて欲しいものです。









※ 田原総一郎センセイなどの発言からすると、
「国益」という概念は
「幸福は客観化できないので、声の大きい奴の雰囲気に流されてアドレナリン上がると、何が幸福だか分からなくなって、その場のノリだけで戦争する」
という前回の失敗を防ぐための防衛手段・測定指標だ、ということらしい。

なるほど、それは一理あると思うのだが、あくまで「測定指標」であって「唯一の目的」ではない。その辺は、時々ごっちゃになっている気がする。
目標が目的になってしまうというのは、「数値目標」という奴が良く落ちる罠ですな。


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初めまして、いつも拝見させてもらっています、砕蜂萌えをうつしていただきありがとうございますW
国益と言うのは経済に限ったことではなく、国が国としてより良く成り立つための利と考えればいかがでしょうか。
これを完全に喪失した状態がパレスチナとかチベットだと考えると分かりやすいかと。
国際関係と言うのはいまだ刃物を持ったちんぴらが闊歩している世界ですから、気心の知れたご町内のつもりで譲り合いなんてやっていたらどうなることか。
もちろんアメリカのように他社を蹂躙してこれを追及するのは論外と思いますけどね。

>目くじら立てて怒る人に限って、すげえ無駄な金の使い方している気はするんですけどね。
>あまりにも古臭くてつまらない正論ですが、
いえ、色々と共感できますよ。
私も幸>福>益論者なので、益のために幸やら福やらを犠牲にするような生き方はどうもねぇ…それが他人の幸やら福だったりすると尚更。
特に嫉妬に関しては、日本人ってやつはどうも後者の悪い嫉妬をするタイプが多いようで…

>気心の知れたご町内のつもりで譲り合いなんてやっていたらどうなることか。
のみやまさん、どうもはじめまして。
えー、つまりですね。
「外部に向けての博愛主義」云々が主眼ではなく、外に唾する人間は中も荒んでいく、という事を忘れているのではないかと。「外」に向けた物指し(損得)は、気がついたら「中に向かっても使われるものになる、ということを指摘したいわけです。
もちろん、生活と安全の確保に「殻」を強化することは必要でしょう。でも、体表面でのゼロサムゲームの側面だけ強調して考えていたら、中で育てるべき「中身それ自体」が育たなくなるぞ、と。要は、01の白黒問題じゃなくて、バランスの問題なんですがね。
具体的には、一時的な利益のマネーゲームよりも、生産力向上(技術復旧)の方が重要じゃないかと。この人の意見に近いのかなあ。
http://mojix.org/2005/12/06/181109
>後者の悪い嫉妬
これは日本人に限ったことではないかと思うのですが、現代社会だと色々と日々のストレスに追い詰められてますからねえ・・・。
ストレス発散のためにも、あまり損得勘定だけに夢中にならずに、まずは手を動かしてみませんか、ということですかね。そこから突破口はできてくるのではないかと。

あ、表現で誤解があるかもしれないので補足。
上の「忘れているのではないかと」というのは、のみやまさんがじゃなくて、私たち一般が、という意味です。

【書名】 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない

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[一覧] 書籍一覧 【書誌目次情報】乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない [集英社 2005/11/22] 【シリーズ】 集英社新書三部作 この本の要約 † ↑関連情報 † 出版社 集英社BOOKNAVI http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put...
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