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華氏911度って摂氏何度だっけ?

華氏9/11見てきました。 以下、感想メモ。
カンヌ映画祭でクウェンティン・タランティーノ監督が
「政治的じゃなく、面白かったからオスカーを送るんだ」
と言っていたので、結構期待していた。
が、期待していたほど、ではなかった、かな。

ただし、僕自身が期待しすぎだった、という感はあります。

前回「ボウリング・フォー・コロンバイン」を上映期間の最後ぎりぎりに
恵比寿に行ったら満席で見れなかった悔しさがあったので、今回は初日に
行ってしまった。
そのくらい、期待していたからなあ。

前宣伝では、ムーア節=電波少年的アポなし取材、というのを喧伝していたが、
せいぜい下院議員に「息子を戦場に送れ」と言いに行く程度。
今回は話が話だったので、無責任監督ムーアも若干は厳粛モード。
というか、無責任発言による保守層の反発を嫌ったのかもね。
大統領選挙でのブッシュ追い落としに本気で狙いを絞っている模様です。

内容の論点は以下の4つ
●ブッシュが七光りの能無しである、ということ (まあ多分事実)
●サウジ王室とブッシュのコネクション告発 (まあ多分事実)
●エリート層による戦争であること (まあ多分エリート層に悪意はないが結果的には事実・・か?)
以上がアンチブッシュ、それに加えて
●政府が恐怖の喧伝によって世論をコントロールしている、という告発

この最後の「恐怖の喧伝」は、従来のムーアのテーマの根幹を成すもの、ですかね。
これはムーアのブレイン、バリー・グラスナーの説ですが。
「量産された恐怖をエネルギーにしてアメリカを動かすために、世論が振り回されている」
というメディアと政治の共犯説、それ自体には、なるほど、と思うところも少なくない。
意図してやっているわけではないだろうが、結果論としては多分この分析は正しい。
アメリカという国が「何事もやりすぎる国」であるってのは、
全てではないにせよ、確かにそのへんの事情も影響しているんだろうねえ、と思う。

大体、今回ネタとして提示された内容は、ムーアの既刊の本などで書かれていた内容の
焼き直しだ。(・・・これ、BOOK OFFで100円だったんで思わず買っちゃったんだよ。
よほど売れてんのかのう。)
そういう意味で、情報的に目新しいところは、それほどはない。
(ただ、ブッシュとビンラディン家のコネクションなどを聞いたことがない人達には
驚きなのかも?カーライル社とか陰謀史観の十八番ネタもちょっと出てました)

むしろCNN的な「無名戦士と家族のインタビュー」を多めに設定して、
「感情的に民意をコントロールする」ことを狙った作品というべきなんだろう。
まあ、政治的に勝利することにこだわるなら正しい戦略だ。
結局、いつも政治決着は感情レベルで動く。理屈では太刀打ちできない。

感情レベルにアクセスするためには、メッセージは
「我々はだまされている!奴等を火あぶりにしろ!」
というわかりやすい内容でなければならない。この場合は奴等=産業エリート、か。

まじめにこの線で問題の構造を辿っていくと、
真の敵はテロ=アルカイダにあらず、社会構造なり
という結論が出てしまうと思うのだが(ムーアの初期のスタンスは、そんな感じで
アンチ産業構造という視点を持っていたと思うが)そこまで論理を辿っちゃうと
多分、民意の了承は得られない。
だからまあ、このくらいで議論を止めておくのがいいのかなあ。
要するに、緑の党はどうせ勝てないから、せめて民主党を勝たせよう、と。
・・・大人になってしまったんだね、ムーア君。

しかしまあ、これまで、体制からのデマゴーゴス映画というのは多かったけれど、
反体制サイドからのデマゴーゴス映画というのはあんまり例がないんじゃなかろうか。
その意味で、これで大統領選挙の結果が左右されたならば、新たなひと時代が始まるのかもしれない。
それこそ、ぼくたちの洗脳社会、みたいなもんで。

しっかし、ホント愛国映画って増えてるよなあ。アメリカでも日本でも。
今年のオリンピックの盛り上がりも、そういうのと関係あるのかな。

あー、脱線。
というわけで、
・カウンター洗脳映画の先端例として、面白い。
9/11映像の演出(←具体内容はネタばれなので書きませんが)などは、
さすがに上手い、と思う。(時々テレビ的なチープ味が漂うけど・・・)

・が、電波少年的な無責任スタンスで政治を揶揄する面白さは今ひとつ薄い。
どっちかというと後者を期待していた僕としては、イマイチだったかなあ。
そういう電波少年的な意味では、テレビシリーズ時代のムーアの悪ノリ
面白かったんだけどねえ。やはり有名になりすぎてしまったのか。
どうも名声と権力は人間を真面目にしてしまうらしい。
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